データについての豆知識 データを作る際、ぜひ参考にしてみてください。
効果・描画モードについて
印刷の仕上がりをキレイに見せたり、ちょっとした効果を付けたりとフォトショップやイラストレータには、たくさんの描画モードがあります。今回はその中でもよく使われる「オーバープリント」「トラッピング」「乗算」についての効果と注意点を説明します。

■ オーバープリント

オーバープリントとは、上に配置されている文字や図形オブジェクトと下に配置されている文字や図形オブジェクトのカラーが混合された状態で印刷される状態のことです。(オーバープリントはノセともいいます。)オーバープリント設定にすることによって見当ズレ等のミスを最小限に防ぐことができます。
結果を想像しないでオーバープリントの設定を行うと、意図しない印刷結果になる場合があるので、注意が必要です。
しかし、Illustrator 9以降ではオーバープリントの状態を画面上で確認できる「オーバープリントプレビュー」という機能があるため、事前に印刷結果を確認することができます。
オーバープリント

■ トラッピング

版ズレが起きると紙地が見えてきてしまう事があります。それを防ぐために、隣り合う色同士をほんの少しだけかぶせて版ズレが起ても紙地が出ないようにする作業をトラッピングといいます。
K=100%だとどんな色が下にあっても黒の色が強いので塗りつぶしてしまう事が可能ですが、カラー同士の重なりだとそれぞれの色の影響を受けて色が変わってしまいます。トラッピングにはチョークトラップ(背景をオブジェクトに重ねる方法)とスプレッドトラップ(オブジェクトを背景に重ねる方法)の2種類があります。重ねた部分の色が変化するので出来る限り重ねた部分を目立たせないようにする必要があります。
トラッピング

■ 乗算

ベースカラーにブレンドカラーを掛け合わせ、最終カラーは、常に暗いカラーになります。カラーにブラックを掛け合わせると常にブラックになります。カラーにホワイトを掛け合わせても、カラーは変化しません。複数の色を掛け合わせた結果を表示します。オーバープリント似ていますが、透明効果の乗算は同じ結果にはならないので、設定には注意が必要です。
乗算は計算式があり、結果の値(網パーセント) = (1-((100-基本色の網パーセントの値)÷100)×((100-合成色の網パーセントの値)÷100))×100という計算式から成り立っています。ぜひ計算してみてください。
乗算

■ ユニバーサルデザイン

色覚異常の方は、日本人男性では20人に1人、女性では、500人に1人程度といわれており、100人程度の聴衆がいれば、必ずといっていいほど色覚異常の方が含まれる計算になります。一方で、印刷技術の向上やアプリケーションの向上のため、デザインに使用される色が多彩かつ繊細になり、微妙な色の違いによって情報を理解しなければならない機会が増えています。当然ながらこのような「色のみに頼ったデザイン」は、誰にでも優しい「デザイン」ではありません。色覚に障害がある場合、暖色同士や寒色同士を区別しづらくなるため、情報をより多くの人に正確に伝えるためには、色覚バリアフリー化が求められています。
ユニバーサルデザイ
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